スペシャルウィークの特徴
サンデーサイレンス産駒としては穏やかな性格で荒々しい所は少なく、競馬でかかる事も稀だった。レースも、調教も、自分に与えられた仕事を黙々とこなす馬で、厩舎で牝馬とすれ違っても見向きもしなかったという。
宝塚記念で後続馬を7馬身も千切り捨てていることからもわかるように、サンデーサイレンス産駒の特徴ともいえる、優れた瞬発力とスピードを持ち合わせていた。しかし、決してこれらが飛びぬけていたわけではなく、騎手に忠実な性格と、したたかな勝負根性をも持ちあわせており、トータルバランスが優れていた。1998年のジャパンカップで騎乗した岡部幸雄も「スペシャルウィークはシンボリルドルフに似ている」と語っている。
3歳の時にはその瞬発力と、前をとらえる勝負根性を生かして差しの戦法を用いることが多かったが、これが災いしてなのか、セイウンスカイやエルコンドルパサーなど前にいる馬をとらえ切れないレースが3歳秋に続いた。そのため、古馬になってからは先行に近い戦法で競馬をすることで、確実に前をとらえる競馬ができるようになっていった。しかし、前へ前へと進める戦法のため、ややかかることもあり、宝塚記念では今度は差し馬のグラスワンダーに格好の目標とされたことや、京都大賞典での敗戦から、再び馬群の中団より後方で待機する差しの戦法を用いることになった。これが見事に的中し、調子を立て直して天皇賞(秋)やジャパンカップを連勝した。
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